エンターテイメントを、真のエンターテイメントとして享受するには、どれくらいの教養が
必要か、ということを最近考えている。それぞれのおかれた立場によっても、
受け取り方は変わってくる。というのも、年始に観た映画「エレジー」。
私は、とても好きな作品であるのだが、大学で教鞭をとっている友人が、
「あれはアカハラだよ、あの映画は許せない。」と、言ったのである。
アカデミック・ハラスメント。
映画では、大学教授が、30歳年下の美しい生徒を誘うのだけど、
それはアカハラ以外の何でもない、と言うのだ。
日本の大学で教える先生たちがどれくらいアカハラに気を遣っているか、
君にはわからないだろう、「エレジー」は、アカハラを肯定している、と。
確かに、そう言われればそうなのかもしれないけど、私は、一瞬もそんなことを
思わなかったし、素晴らしい映画だと思うことに変わりはない。
男と女でも、見方は変わると思うし。ただ、「エレジー」に対してもうひとつの見方を
発見したことで、幅が出た気がする。会話を生む映画であることは間違いない。
それから、今日観た映画「チェ 28歳の革命」。カリスマ的存在となっている革命家、
チェ・ゲバラの半生を2部作で描いた映画の前半。キューバ革命、ってことは
なんとなく知っていたけど、一体どんなことをした人なのか、イマイチわかってなかった。
でも、映画を観てもなお、このチェ・ゲバラという人が、何故、こんなにも革命に
命をかけたのか、わからない。ゲバラを演じるのは、ベニチオ・デル・トロ。
彼が、ゲバラの映画を作りたいと監督であるスティーヴン・ソダーバーグに話を
もちかけたんだそう。それは、ちょうどジョージ・ブッシュ政権の始まったころ。
そして、8年かけて、映画は完成し、今、まさにオバマ新政権が誕生しようとしている。
このクロニク
ルはただの偶然だということだけど、今、ゲバラ的存在が不在だからこそ、
この映画が大きな意味を持つんだと思う。
デル・トロを通して、ゲバラを追体験する。
もう少し事前のインフォメーションをインプットしておけば、
もっとたくさんのことを理解できたかもしれない。
後半の「チェ 39歳 別れの手紙」を観る前に、
「チェ・ゲバラの遙かな旅」を買う。なんだか、もっとチェ・
ゲバラという人のことを知りたくなった。
エンターテイメントは、きっかけになることでも、
充分に享受することになるのかもしれない。
これで、年間鑑賞映画目標の100本まで、あと94本。
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